2025年度日本トライボロジー学会奨励賞を受賞
2026年06月15日
住友重機械工業株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:渡部敏朗、以下「当社」)の研究員が、2026年5月25日(月)から27日(水)まで開催された「日本トライボロジー学会 トライボロジー会議2026 春 東京」において、2025年度日本トライボロジー学会奨励賞を受賞しました。
同賞は、一般社団法人 トライボロジー学会によりトライボロジー分野(※1)において優れた研究成果を上げた36歳未満の若手会員に授与される賞です。
【受賞者】
当社技術本部技術研究所 林 優美
【受賞内容】
カルシウムスルホネートによる添加剤由来トライボフィルムの耐摩耗性向上メカニズムの解明に関する研究(以下「本研究」)

【本研究内容】
歯車、軸受、オイルシールといった産業機械の摺動部における摩擦および摩耗を低減する潤滑油は、機械の性能向上や長寿命化に欠かせません。実用潤滑油には複数の添加剤が併用されているものの、添加剤間の相互作用による摩耗低減メカニズムは十分に解明されていませんでした。
本研究では、本来は防錆剤として用いられてきたカルシウムスルホネートに着目し、耐摩耗剤や摩擦調整剤との複合添加油を対象に、摩擦面での化学反応によって生成される、摩擦や摩耗を低減する薄膜「トライボフィルム」の形成過程および摩耗挙動をナノスケールからマクロスケールまで体系的に解明しました。
本成果により、複合添加時におけるカルシウムスルホネートの耐摩耗性発現メカニズムを明らかにし、産業機械の長寿命化への寄与を示しました。
【2025年度日本トライボロジー学会奨励賞で特に評価された点】
複合添加油におけるトライボフィルムの形成と耐摩耗性との関係を明確にした点、添加剤作用機構に基づく潤滑油設計指針の構築に資する点などが評価され受賞に至りました。
また、本研究で開発した評価手法は他の潤滑系にも応用可能であり、高性能潤滑剤の開発を通じた産業機械の摩耗低減および長寿命化への貢献が期待されています。
当社は多様な研究開発を通し、一流の商品とサービスを世界に提供し続ける機械メーカーを目指します。
(※1)トライボロジーとは潤滑、摩擦、摩耗、焼付き、軸受設計を含めた「相対運動しながら互いに影響を及ぼしあう二つの表面の間におこるすべての現象を対象とする科学と技術」です。トライボロジーの科学と技術から、機械や部品の低摩擦、低摩耗、表面損傷の低減を実現し、私たちの社会の省エネルギーおよび省資源に貢献しています。
(一般社団法人 日本トライボロジ—学会「トライボロジーとは」より引用)
