CFBスクラバ

高機能な排ガス処理ソリューション

世界中で発電所や工業施設に求められる、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)などの排ガス規制は厳しくなるいっぽうです。また、塩化水素やフッ化水素、水銀など、酸性ガスや重金属類の排出も問題になっています。
循環流動層スクラバ(CFBスクラバ)は、燃焼プロセスや工業プロセスで発生する排ガス中の様々な大気汚染物質を低減させる、効率的で柔軟性のある排ガス処理技術です。発電所や製鉄所、製油所、廃棄物発電所、熱電併給(コージェネレーション)プラントなど、数多くの産業分野で幅広く採用されています。小型の産業用ボイラから500MW超の大型発電所まで対応が可能です。

特長

  1. 1硫黄酸化物や酸性ガス、重金属、粒子状物質の排出を一つの設備で抑制

    CFBスクラバだけで、排ガス中に含まれる硫黄酸化物(SOx)や粒子状物質(PM10やPM2.5)、塩化水素やフッ化水素、水銀、有機化合物(ダイオキシン類やフラン類)を取り除くことができます。半乾式となるこのプロセスではおもに消石灰を吸着剤として使用し、水の使用量を最小限に抑えています。また必要に応じて、活性炭を使用することも可能です。

  2. 2大型プラント向けにもスケールアップ可能でコンパクトな設置面積

    当社のCFBスクラバは、単機構成で、硫黄分が4%を超える燃料を使用した500 MWeの大型発電プラントにおいて実証済みの技術です。吸収塔底部のマルチパラレルベンチュリの採用により、最大800 MWeまでの単機構成設計が可能です。吸収塔は円筒形で、ユニットの高さに応じてガスの滞留時間を変えることにより、コンパクトな設置面積を実現しています。

  3. 3少ない水使用量と高い捕集効率

    半乾式となるCFBスクラバでは、湿式排煙脱硫装置(FGD)に比べ水の使用量が40-50%低減します。また、CFB設計が持つ優れた混合特性と20~30分間という長い滞留時間により、吸着剤の使用量も最小限に抑えられます。この技術がもたらす利点として、

    • CFBボイラと併用される半乾式プロセスでは、フライアッシュに含まれる無反応のカルシウム分により、石灰の使用量が削減またはゼロとなります。
    • 排ガス温度を噴霧水で石灰との最適な反応温度に調整するので、入口排ガス温度によらず使用可能です。
    • 水の使用量が少ないのでスラリーは発生せず、副産物も固形状態で排出されるため、排水処理が不要です。
  4. 4CFBスクラバ設置のメリット

    CFBスクラバは湿式排煙脱硫装置に比べ、以下のようなコスト上のメリットが考えられます。

    • CFBスクラバ設置コストは、同規模の湿式排煙脱硫装置より25 – 50%低くなります。
    • フライアッシュ中のカルシウム成分が吸着剤になる場合、湿式排煙脱硫装置に比べてトータルの運転コストが有利です。
    • 水の使用量は少なく、多くの場合、電力消費量も少なくなります。
    • 副産物はセメント添加剤、骨材や埋立に使用されています。
    • 侵食性・腐食性の極めて低い、スラリーではない消石灰を使用すること、またメンテナンスしやすい機器で構成されていることから、メンテナンスの費用・期間は低く抑えられています。

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