特殊熱処理「SIP・SUMITOMO IMPROVE PENETRATION」を実施することにより、ROLL表層部組織が緻密になり、質量効果の改善にとどまらず全体的な強度を上げ、耐折損性が飛躍的に向上。さらには耐肌荒れ性、耐熱亀裂性をも大幅に向上されたロールです。

機械的性質の一例

	N処理	SIP処理
硬度（HS）	45±3	45/50
引張り（kg/mm2）	64	74
耐力（kg/mm2）	49	58
伸び（％）	3.5	3.1
衝撃値（kg/cm）	0.9	1.6
疲労強度（kg/mm2）	19	24
破壊靭性値（KIc）	185	203

硬度分布

従来の鋳鉄材（ダクタイル）・鋳鋼系（アダマイト）とハイス材の中間的な性質を有するロールであり、耐熱亀裂性・強靭性・耐摩耗性・耐肌荒れ性という相反する特性を兼ね備えた材質で、粗列から仕上スタンドまであらゆる要求品質に対応可能なロールです。

材質のイメージ図

摩耗試験結果

溶性（鋳造）ハイスロールよりも更に耐摩耗性　及び耐肌荒れ性に優れた、高品質なロール材質として使用されています。

粉末ハイスのポジショニング

弊社で過去に製造していたオスプレイ（噴霧鋳造法：Osp法で急冷凝固プロセス）ハイスロールでの製造ノウハウを活かして各スタンドに適用しており棒鋼、線材、平鋼用中間　及び仕上用ロールとして使用されております。