藤田医科大学へのBNCTシステム導入に関する契約を締結—次世代BNCTシステムの開発推進に向けて—
2026年01月06日
住友重機械工業株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:渡部敏朗、以下「当社」)は、学校法人藤田学園 藤田医科大学(本部:愛知県豊明市、理事長:星長清隆、以下「藤田医科大学」)と、深部がん治療の研究開発を目的としたBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)治療システムおよびBNCT線量計算プログラムの導入に関する契約を締結いたしました。
当社は藤田医科大学らと「BNCTによる深部がん治療の研究開発を推進するための覚書」を2024年12月に締結(※)し、研究開発を進めてきました。
本覚書に基づき、深部がんの治療実現に向けて藤田医科大学とBNCTシステム導入に関する契約を締結し、加速器の出力電流値を増やすことでより高出力の中性子線を発生させる次世代BNCTシステムの開発を推進します。
今回の研究開発対象である次世代BNCTシステムは、当社が既に販売しているBNCTシステムの技術的知見を活かしつつ、一部仕様を改良することにより適応拡大を目的に性能向上を目指すものです。次世代BNCTシステムの開発にあたっては、藤田医科大学および協力企業とともに、これまでBNCTが抱えていた、安全かつ有効に中性子を到達させることが可能な深さの制限(体表面から6~8cmまで)を緩和し、より深部のがんへの適応が可能になるよう研究開発を進めていきます。
当社は、BNCTのさらなる発展を目指す取り組みを通じ、がん治療の未来に貢献します。
【BNCTについて】
BNCTは、がんの放射線治療の一種であり、その治療法は、がん患者にBNCT用ホウ素薬剤を投与することで、がん細胞内にホウ素(Boron-10)を選択的に取り込ませ、体外からエネルギーの低い中性子を照射するというものです。
このとき、体内ではホウ素(Boron-10)原子核が中性子を捕獲して核分裂反応(10B(n,α)7Li)を起こし、この核反応により細胞にダメージを与えるエネルギーをもつα粒子(ヘリウム原子核)とLi 反跳核(リチウム原子核)が放出されます。これらの荷電粒子は、体内ではそれぞれ約9μmおよび約4μmの飛程しか持たず、この飛程はおよそ細胞1個分の大きさに相当します。
これらの特徴により、理論的には、周囲の正常な細胞等をほとんど傷つけることなく、ホウ素(Boron-10)を取り込んだがん細胞を細胞レベルで選択的に破壊することが可能となります。

※2024年12月25日「藤田医科大学、アトランセンファーマ、ステラファーマおよびフジタとホウ素中性子捕捉療法に関する覚書を締結」(https://www.shi.co.jp/info/2024/6kgpsq000000noyq.html)
