お知らせ

令和3年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)を受賞

2021年04月09日

京都大学研究用原子炉で長年研究されてきたホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy、以下「BNCT」)のシステム開発が、このたび、令和3年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)を受賞しました。
当表彰は、我が国の社会経済、国民生活の発展向上などに寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発あるいは発明を行った者が対象であり、京都大学名誉教授(現・大阪医科薬科大学BNCT共同臨床研究所所長)小野公二先生を筆頭に、当社もメンバーとして参画し、産業機器事業部 主席技師 密本俊典が受賞したことをお知らせします。
当社は、本研究開発をもとにBNCTシステムの開発に取り組み、BNCT治療システムNeuCure®、ならびにBNCT線量計算プログラムNeuCure®ドーズエンジンが、2020年3月に世界で初めて医療機器としての承認を取得しました。2020年6月からは、保険診療を開始しています。BNCTが、がん治療の選択肢の一つとしてより身近になるよう、今後も製品の改善に努め挑戦を続けていきます。

■文部科学省ホームページ 「令和3年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者の決定について」
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00547.html
■京都大学ホームページ 「令和3年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news/2021-04-06-1

■BNCTについて
BNCTは、がんの放射線治療の一種であり、その治療法は、がん患者にがん細胞に選択的に取り込まれるホウ素(Boron-10)を含有するBNCT用ホウ素薬剤を投与し、がん細胞内にホウ素(Boron-10)を選択的に取り込ませた後、体外からエネルギーの低い中性子を照射するというものです。このとき、体内ではホウ素(Boron-10)原子核が中性子を捕獲して核分裂反応を起こし、この核反応により細胞にダメージを与えるエネルギーをもつα粒子(ヘリウム原子核)とLi 反跳核(リチウム原子核)が放出されます。これらの荷電粒子は、体内ではそれぞれ約9μmおよび約4μmの飛程しか持たず、この飛程はおよそ細胞1個分の大きさに相当します。これらの特徴により、理論的には、周囲の正常な細胞等をほとんど傷つけることなく、ホウ素(Boron-10)を取り込んだがん細胞を細胞レベルで選択的に破壊することが可能となります。

加速器を用いたBNCTシステムおよびBNCT用サイクロトロン