お知らせ

国内初、IBMのプライベート・クラウドシステムを導入

2010年11月10日

住友重機械工業の100%子会社である株式会社ライトウェル(代表取締役社長:櫻井 正信)は、IBMのクラウド管理に必要なソフトウェアを全てパッケージ化した「IBM® Service Delivery Manager V7.2.1」を採用し、プライベート・クラウド環境を構築します。ライトウェルは各種ソフトウェアの受託および付帯するシステム機器の販売をおこなっている会社です。今回の導入により、社内システムと複数の受託開発環境を、新しく構築するプライベート・クラウド環境に集約し、2010年12月より順次利用を開始します。また今後、社内で運用しながら検証とノウハウの蓄積を行い、来年にはお客様へのプライベート・クラウドにおけるシステム設計・構築・運用設計サービスを提供する予定です。

プライベート・クラウドとは、企業内に構築したクラウド・コンピューティングの仕組みのことです。元々のクラウド・コンピューティングは、インターネットの先にあるサーバーで処理をしてもらうシステム形態で、ユーザーが何らかの作業を行うときに、自分のパソコンや社内ネットワーク上にあるサーバーではなく、ネット上のサーバーを利用するものです。急激な負荷の増大にも対応が可能、自社でサーバーを持つより安価ですむなどの利点があります。しかし、企業からは「提供者側で用意したサービスしか使えない」、「セキュリティが心配」などの理由から、積極的な採用は進んでいません。プライベート・クラウドの特徴は、企業ごとに独自の作り込みをしたクローズドなシステムであり、これらの問題点を解決することができます。

「IBM Service Delivery Manager V7.2.1」の導入は、国内ではライトウェルが初めてとなります。プライベート・クラウド構築に採用した本システムは、プロビジョニング(※1)の自動化や、課金に利用するデータ管理、サーバーの電力監視といった、基本的なクラウド管理に必要なソフトウェア9個をパッケージ化した製品です。一つのパッケージとして提供することで、社内にある既存環境を利用し、迅速にプライベート・クラウド環境を構築することができます。また、個別のお客様要件に合わせて、複数プラットフォーム(※2)を柔軟に組み合わせたリソース・プールを設計・管理することもできます。今回の構成では、あらゆるアプリケーションに対応できるよう、3つの環境(Linux、UNIX、Windows)を整えました。

ライトウェルは、かねてよりITシステムのインフラ構築から運用までを販売、支援してきました。今後、お客様へのプライベート・クラウドにおけるシステム設計・構築・運用設計サービスを提供することにより、お客様のITシステム効率化の期待に答えるITパートナーとして貢献していきます。


【用語補足】
※1.プロビジョニング:
お客様の需要を予想し、設備やサービスなどのリソースを計画的に調達し、お客様の必要に応じたサービスを提供できるように備えることです。
※2.プラットフォーム:
あるソフトウェアやハードウェアを動作させるために必要な、基盤となるハードウェアやOS、ウィンドウシステムなどのようなミドルウェアなどのことです。