お知らせ

世界最大規模のトロピカルバイオマスボイラを受注

2010年03月08日

住友重機械工業株式会社(社長 中村 吉伸)はシンガポールの電力大手企業であるトゥアスパワー社傘下のTPユーティリティ社向けにバイオマス燃料を活用したエネルギー供給設備を受注しました。今回の設備は丸紅株式会社がTPユーティリティ社より同プラント設備のEPC(設計・調達・建設)契約を受注し、当社がプラントの核となるボイラを供給するものです。

今回納入するボイラは、各種バイオマス燃料に対応可能な循環流動層ボイラ(CFBボイラ)です。トロピカルバイオマス(※)を石炭と混焼するボイラでは世界最大規模となり、CO2排出量の低減により、地球温暖化防止に貢献します。また、シンガポールでもトロピカルバイオマスを流用した設備は初めての試みとなります。当社は、バイオマスを利用した新エネルギーボイラで圧倒的な国内シェアを持ち、これが今回高く評価され、受注に繋がりました。

同プラントは、シンガポールジュロン島テンブス地区の石油化学工業地域に進出する企業への蒸気・電力・工業用水供給を目的としています。今回は第1期工事分のボイラ1缶を獲得し、2012年に稼動予定です。2期工事の計画も進んでおり、当社はさらに同規模のボイラ2缶を供給する予定です。

当社は今回の受注を契機にインドネシア、ベトナム、フィリピンなど東南アジアでのCFBボイラ拡販を強化し、同種の工業団地や、低品位炭を燃料にした発電設備など、市場拡大を狙います。

<設備概要>
・ 受 注 月:2010年2月
・ 納入予定日:2012年10月末
・ 能   力:蒸発量450t/h × 1缶

※トロピカルバイオマス:主に東南アジアのプランテーションなどから発生するパームやしの殻や房、ココナツの殻、籾殻、その他様々な植物残渣の総称。今回ボイラではパームやし殻を燃焼する。