お知らせ

国内初、医薬品電子線滅菌の承認

2006年02月16日

日本電子照射サービス株式会社(代表取締役社長:中新威彦 本社:東京都品川区大崎1-17-6)は、千寿製薬株式会社が製造する点眼薬の、電子線滅菌における医薬品製造承認を厚生労働省より受けました。医薬品(無菌製剤)に対する電子線滅菌の承認は国内で初めての事例です。(※)


■電子線滅菌の特長
1) 温度上昇がほとんどなく、最終包装梱包のまま瞬時に滅菌できます。
2) 無菌医薬品、滅菌医療機器の製造の際に要求される、滅菌バリデーション(科学的妥当性の検証)や、無菌性保証への対応が容易です。
3) 滅菌の判定を線量で行えるため、無菌試験が省略できるドジメトリックリリース(規制緩和)に対応できます。
4) ガンマー線と同様、放射線滅菌に属しますが、発生源として放射性物質を使用せず、電子加速器により電気的に照射するため、放射性物質に関する管理などが不要になります。

現在、日本薬局方やISO滅菌規格の滅菌方法に電子線滅菌が収載されるようになっています。今回の承認事例により、熱処理、ろ過処理等が困難な無菌製剤などへの滅菌方法として今後の活用が期待されます。


■ 日本電子照射サービス(株)
1989年、住友重機械工業(株)の電子照射応用開発センターとして茨城県つくば市に開設。当時産業用としては世界最大出力の電子加速器を保有し、電子線による素材改質、殺菌・滅菌の研究、普及活動等を展開していました。1991年に国内初の医療機器の電子線滅菌に関する医療用具製造業許可を取得して以来、各種滅菌医療機器、無菌医薬品容器、試験器材など、プラスチック製品を中心とした委託滅菌が年々増加しています。1998年には大阪府泉大津市にも同様の受託施設を設置し、全国をカバーできるようになりました。

※平成18年1月18日付 承認番号 21800AMZ10015000、21800AMZ10016000の2品目

  問合せ先
   担当者 日本電子照射サービス(株) 山瀬 豊
   TEL03-5434-8467