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真空成膜装置
住友重機械の独自技術であるRPD法は、太陽電池やLEDなどの生産で活躍している真空成膜装置への適用だけでなく、酸素負イオンの生成と照射による表面処理装置への展開を進めています。
住友重機械のRPD法による真空成膜と表面処理技術
RPD法の概要
RPD(Reactive Plasma Deposition)法は、プラズマガンから放出される電子を磁場により蒸発材料に導くことで材料を加熱し、昇華させ、その昇華した材料を高密度プラズマ中で活性化させることで高い反応性を持たせた成膜方法です。プラズマビームを調整して膜厚分布を制御します。
高反応性と基板に対して低ダメージが特徴で、結晶性の良い膜を期待できます。
近年では真空成膜だけではなく、プラズマガンを用いたアフターアークプラズマ制御で発生する高密度の酸素負イオンにより、透明導電膜の欠陥制御や表面改質および様々な基材に対する酸化処理などの表面処理技術にも応用しています。


プラズマ成膜におけるRPD法の特長
RPD法は、低電圧大電流のアーク放電による高密度プラズマにより材料を昇華、かつイオン化することで反応性を高めた成膜方法です。

当社では主にITOやGZOなどの透明誘電膜の成膜を行う装置を製造しています。
主な適用分野は太陽電池、フラットパネルディスプレイ、有機ELなどです。
住友重機械のRPD成膜装置は、
・低抵抗
・下地層への低ダメージ
・長期間の連続運転が可能
・高い放電安定性
・高密着性
・高い成膜速度
といった特長があります。
高品質な成膜を可能とすることで透明電極膜の場合であれば、結晶系太陽電池の中でも高効率であるハイブリッド型太陽電池の変換効率向上や、LEDや有機ELを用いた照明の発光効率向上に貢献しています。
こうした特長を有するRPD成膜技術を用いた試験設備から量産設備まで幅広く対応することができ、お客様のご要望にあわせたご提案を行うことが可能です。


酸素負イオン照射技術
住友重機械は高知工科大学との共同研究により、RPD法の特性を活かすことで高濃度の酸素負イオンを発生させることに成功しました。現在、この酸素負イオンを対象物に照射する技術を開発しており、産業応用を目指しています。
酸素負イオン照射の実例
① GZO膜構造への効果(酸素空孔密度の減少)
② ZnO膜を用いた水素センサー性能の改善
③ ITO膜のキャリア密度制御
④ 銅板酸化処理
電子親和力の高い元素であれば負イオン化が可能と考えられるため、酸素負イオンだけでなく、多種元素の負イオンを発生・照射することで様々な産業に適用することを目指しています。
YouTuberイチケンとのコラボ動画
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