
技術系|新卒採用研究開発
熟練技術の“自動化”へ。
現場に根差すロボット開発の最前線。
技術本部 技術研究所 ロボティクス技術部 駆動制御グループ
2016年入社/機械システム専攻修了
※所属、部門は取材当時のものです。
スケールもテーマも多彩だからこそ。
技術者として、日々成長を実感できる。
大学では機械システムを専攻し、ものづくりに対する関心を深めてきました。就職活動の中で住友重機械を選んだ理由は、扱う製品のスケールと多様性に大きな魅力を感じたからです。非常に小型な機械から大型クレーンといった巨大構造物まで、当社は幅広い分野の製品を手がけています。こうした環境であれば、さまざまな研究や開発に挑戦できると感じました。現在はロボティクス技術部に所属し、工場の研磨工程をロボットで自動化する技術の開発を担当しています。研磨作業は従来、人の手で行われることが多く、熟練工の経験と感覚に依存する部分が大きい工程です。さらに、重労働で人材確保が難しいという課題もあり、自動化が強く求められている分野です。私たちはまず社内の生産現場に向けて成果を積み重ね、そこで得た知見をもとに、外販製品への展開も視野に入れた研究開発を進めています。製品の多様さに惹かれて入社した私にとって、今まさにその多様な現場ニーズに応える技術開発に関われていることが、仕事の大きなやりがいとなっています。
“勘”と“経験”を技術で再現する挑戦。
研磨工程の自動化に、粘り強く挑む。
研磨作業は、ただ決められた動作を繰り返すだけではありません。ワーク(加工対象)の微妙な形状の違いや、工具の摩耗といった変動要素に対し、力加減や角度を瞬時に調整する必要があります。それらは長年の経験に裏打ちされた“勘”や“感覚”に頼る部分が多く、ロボットによる代替は非常に難易度の高いテーマです。そうした作業を機械で再現するには、制御技術だけでなく、実際の現場で求められる品質と安定性を理解したうえで、細やかな調整が不可欠です。試作と評価、そして改善——。トライ&エラーを繰り返しながら、現場で通用する品質・安定性を目指して調整を重ねる日々です。
また、開発の意義がすぐに伝わりにくいというジレンマも感じています。時には「市販のロボットで十分では?」という声をいただくこともあります。しかし、私たちの開発は市販品の活用にとどまらず、それらを土台としてより複雑で繊細な作業を可能にする新しい機能の創出に挑戦するものです。こうした取り組みは一朝一夕に成果が出るものではなく、理解を得るには時間も必要です。それでも、現場の作業者や上司から「今回はよくできているね」と評価された時には、これまでの苦労が報われたように感じます。自分の技術が少しずつでも現場で役立っているという実感が、次の挑戦の原動力です。

現場に貢献できる技術を届けるために。
開発の先にある“使われる未来”を見据えて。
技術者としてのやりがいは、開発した装置に対してユーザの方から喜んで頂ける瞬間にあります。ある時、私が関わったロボットを現場で作業される熟練工に使っていただいた際に、これが上手く使えるようになってくれればと期待の言葉をいただいたことがありました 。その時、自分の技術が誰かの役に立っていると実感し、この仕事の価値を改めて感じました。今後は、複雑な作業や熟練技能を要する工程に対しても、より高度なロボット技術を提供できるよう、AIやセンシング技術を取り入れた次世代の装置開発にも取り組んでいきたいと考えています。そのためにも、現場との連携をさらに強化し、課題の本質を捉えた提案力を磨いていくことが必要だと思っています。将来的には、研究所で開発した技術がさまざまな製品に展開され、会社全体の生産性や品質向上に貢献していく——。そんな未来を思い描きながら、現場と向き合い、技術を深化させていく道をこれからも歩んでいきます。
1 day Schedule
- 8:30
- 出社、所属グループの朝会に参加し、
今週の動きを共有
- 9:00
- メールチェック
- 10:00
- 担当課題の週次ミーティング
- 12:00
- 社員食堂でランチ。
- 13:00
- 実験室に移動。工具と加工対象のパターンを
何度も組み替えて研磨技術の実験
- 16:00
- 実験データの確認、追加試験の実施。
翌日のリモートワークに備えてメンバーに申し送り
- 18:30
- 退社