技術系|新卒採用設計

撹拌の肝となる要素を決める
基本設計。
優れた製品力を背景に、
顧客ごとの要望に最適解を提示する。

住友重機械プロセス機器株式会社 エンジニアリング部
プロセス設計1グループ
2019年入社/理工学研究科 機械工学専攻修了
※所属、部門は取材当時のものです。

案件の上流工程で、顧客ニーズを的確に把握。
撹拌の肝となる翼形状などを決めていく。

化学会社などの工場では、固体と液体、液体と液体、気体と液体などの原材料を混ぜ合わせ、さまざまな製品がつくられています。この混ぜるプロセスに用いられるのが撹拌槽。槽の内部には撹拌翼と呼ばれるパーツが取り付けられており、お客様が行いたい反応や撹拌の種類によって使用する翼形状が異なってきます。撹拌の肝となる構成要素を検討・提案することが、基本設計担当であるプロセス設計1グループの役割です。豊富に揃った高性能な翼(よく)から、どのタイプを選ぶのか。撹拌翼の決定に際しては、お客様を当社にお招きし、試験プラント(実験棟)を利用した撹拌実験も実施。翼形状や運転条件を少しずつ変えながら、より早く均一に混ぜられて生産効率の良い組み合わせを探っていきます。
案件の上流工程にいる私たちは、お客様の困りごとや要望を的確に把握することが重要です。ただし、お客様にとっては撹拌こそがものづくりの核心であり、企業秘密もある中で、すべてのニーズをくみ上げるのは簡単ではありません。困難を伴う仕事だからこそ、お客様の希望にかなう設計ができた時には大きなやりがいを感じられます。

詳細設計からスタートしたキャリア。
自身の取り組みが信頼につながることを知った。

就職活動の当初から設計の仕事がしたいと考えていた私は、事業部別の採用で希望の職種に就けることや、社員の方々の親しみやすい雰囲気に惹かれて、入社を決意。研修後は5年弱、化工機設計グループで撹拌装置の詳細設計を担当していました。基本設計や見積設計の担当者が決めた仕様に基づいて、装置の強度計算、図面作成、外部から購入する品の仕様書作成などを行う仕事に従事。当時担当した装置の中には、高さ約10メートル、直径8メートル程のものもあり、製作現場で実物を見た時は想像以上のスケールに驚きました。また、ある日系企業の海外工場に装置を納める案件は、納入までに1年半ほどの期間を要する長丁場となりました。その間を通じてさまざまな要望に対応していったのですが、納入のタイミングでお客様から「今回は本当にありがとう。次の機会があればまたよろしくお願いします」。という言葉をかけていただき、自分の取り組みが顧客の信頼につながったことがとても嬉しく、忘れられない思い出となりました。

設計者に裁量が与えられ、
自分なりの信念や考え方を実践できる環境がある。

現在の基本設計は、案件受注の入り口で顧客対応の前面に立ち、設計・提案をするポジションです。詳細設計の頃に得た構造設計や撹拌槽設計(圧力容器設計)のスキルは、今の業務の大事な土台となっており、お客様とのやりとりにも役立っています。今後はそこに撹拌理論などの知識を積み重ね、基本設計と詳細設計の両方をこなせる設計者になっていきたいと考えています。将来の目標としては、顧客の様々な要望や困りごとに対応できる実力を身につけて、真の意味で頼られるエンジニアになりたいと思います。
顧客は何かを達成したい、解決したいと思うから、製品を購入してくれます。その要望に最大限対応することが、設計者としてのあるべき姿だと考えています。その結果、自分が多少忙しくなろうとも、納期の許す限り期待に応えていくのが私のポリシーです。幸いなことに現部署は、進捗管理も含めて裁量が与えられているため、自分なりの信念や考え方を実行に移していけるのも魅力ですね。

1 week Schedule

月曜日
実験棟での実験準備
火曜日
顧客を招いて共同撹拌実験
水曜日
引き続き攪拌実験を行い、顧客と協議
木曜日
実験の検証結果をまとめ、報告書を作成。
グループミーティングで社内の情報共有
金曜日
残りの作業を行い、報告書を提出