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プラスチック成形工場における省人化推進と省力化補助金の活用について

プラスチック成形工場では、中小企業が直面する深刻な労働力不足に対処するため、業務の効率化、つまり省人化が不可欠です。
そこで、人手不足の解消に直結するロボットやIoT機器などの導入を支援し、中小企業様の生産性向上と賃上げを目的とした、中小企業省力化投資補助金があります。
補助金申請サポートを行っている株式会社エフアンドエム様に補助金の概要などについて解説していただきました。是非、ご覧ください。

はじめに

 私たち株式会社エフアンドエムは、中小企業の皆様の経営力強化、特にバックオフィス業務改善や生産性向上に貢献することを使命としています。日々、多くの製造業のお客様と接する中で、皆様が直面されている厳しい事業環境を肌で感じています。例えば、少子高齢化による深刻な労働力不足やグローバル競争の激化など、これらは日本の製造業が事業を継続し、さらに成長していく上で避けて通れない大きな壁となっています。
 このような状況下で、喫緊の課題となっているのが「省人化」の推進です。

なぜ今、製造業に「省人化」が必要なのか

 製造現場では、人材確保そのものが難しくなっており、既存の人員でいかに生産性を維持・向上させるかが問われています。人件費の上昇も経営に重くのしかかる中、限られたリソースで最大限の成果を出すためには、業務の効率化、つまり省人化が不可欠です。
 省人化は単なる人員削減ではありません。自動化技術やデジタルツールの導入によって、人が行っていた作業を機械やシステムに代替させ、より少ない人数で、あるいは全く人を介さずに生産プロセスを回せるようにすることを目指します。これにより、人手不足の解消はもちろん、製品品質の安定、危険・重労働からの解放による従業員の安全確保、そして抜本的な生産性向上とコスト削減が可能となります。これこそが、変化の激しい時代に製造業が生き残るための重要な戦略なのです。

省人化推進を阻む壁

 しかし、省人化の重要性は理解しつつも、その推進には多くの企業様が共通の課題を抱えています。

1.「技術の属人化」が引き起こす技能承継の危機

 長年培われた現場の高度な技術や職人技、細かなノウハウが、特定のベテラン従業員の方に集中していませんか?人手不足が進む中で、そうした熟練の方が高齢化されると、貴重な技術が十分に若手に引き継がれず、失われてしまうリスクが高まります。これは、企業様の競争力そのものを揺るがしかねない深刻な問題です。

2.高額な初期投資の負担

 産業用ロボットや自動化ライン、最新の検査装置やIoTシステムなど、省人化に繋がる設備やシステムの導入には、どうしても大きな初期投資が必要です。特に体力に限りがある中小企業様にとっては、この費用負担が大きな導入障壁となるケースが少なくありません。近年続く原材料費やエネルギーコストの高騰は、さらに投資余力を圧迫している状況とお察しします。

私たちがご提案する解決アプローチ

 これらの課題に対し、私たちは以下の2つのアプローチを推奨し、その実現を強力にご支援しています。

1.業務プロセスの標準化と「見える化」の徹底

 属人化を解消し、自動化をスムーズに進めるためには、まず現場の業務プロセスを洗い出し、標準化することが重要です。誰が作業しても同じ品質・効率を保てるように、手順を明確に言語化・視覚化します。形骸化した紙マニュアルを見直し、動画マニュアルなどを活用することも有効です。プロセスの標準化は、自動化対象の特定を容易にするだけでなく、従業員の多能工化や教育コスト削減にも繋がります。

2.公的支援制度と外部専門家活用の最適解

 高額な初期投資や、最新技術・複雑な制度に関する専門知識の不足を補うためには、外部のリソースを最大限に活用することが賢明です。
 国や地方自治体は、中小企業様の省人化投資を後押しするための様々な補助金・助成金制度を設けています。これらの公的支援を積極的に活用することで、投資負担を大幅に軽減することが可能です。

省人化投資を力強く後押しする「中小企業省力化投資補助金」

 現在、特に製造業の皆様にとって注目の制度が「中小企業省力化投資補助金(一般型)」です。これは、人手不足の解消に直結するロボットやIoT機器などの導入を支援し、中小企業様の生産性向上と賃上げを目的とした、非常に使い勝手の良い補助金です。

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中小企業省力化投資補助金(一般型)の概要

目的  :人手不足解消に効果のあるロボットやIoTなどの製品や設備・システムを導入するための経費を国が補助することにより、中小企業の省力化投資を促進し売上拡大や生産・業務プロセスの効率化を図るとともに、賃上げにつなげること

投資内容:オーダーメイド性のある多様な省力化投資
補助対象:個別現場の設備や事業内容に合わせた設備導入・システム構築
実施期間:交付決定日から18か月以内(採択発表日から20か月以内)
基本要件:①労働生産性の年平均成長率+4.0%以上増加
     ②1人あたり給与支給総額の年平均成長率が事業実施都道府県における最低賃金の直近5年間の年平均成長率以上、又は給与支
      給総額の年平均成長率+2.0%以上増加
     ③事業所内最低賃金が事業実施都道府県における最低賃金+30円以上の水準
     ④次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表等(従業員21名以上の場合のみ)

補助率と補助上限

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 この補助金を活用することで、貴社の描く理想の省人化・自動化ラインの実現が、より現実的になります。

私たちエフアンドエムの補助金申請支援サービス

 「補助金があるのは知っているけど、申請手続きが複雑でよく分からない」「本業が忙しくて、申請書類を作る時間がない」─ 私たちは、そうした中小企業様の声にお応えするため、補助金申請支援サービスに力を入れています。
 当社は、10年以上にわたり数多くの中小企業様の補助金申請をご支援してまいりました。これまでの累計採択社数は5,000社を超え、お客様が獲得された補助金額は累計800億円以上に上ります。この豊富な実績とノウハウを活かし、「中小企業省力化投資補助金(一般型)」の申請についても、貴社を丁寧にサポートいたします。

当社の「中小企業省力化投資補助金(一般型)」申請支援サービスフロー

サービスフロー ※STEP0103の所要時間の目安:5分~10

STEP 01 当社補助サポの 「中小企業省力化投資補助金(一般型)」より必要情報を ご入力ください。エントリーはWEBサイトからのみ受付いたします。
STEP 02 エントリーフォームに、貴社の E-mail アドレスをご入力ください。
STEP 03 貴社の基本情報や取組内容について、設問にご回答ください。
STEP 04 エントリーが完了された企業様には、当社よりご連絡(電話あるいはメール)を差し上げます。申請支援に向けて、当社スタッフが助成金の要件を確認いたします。(※入力いただいた内容によっては申請支援をお引き受けできない場合もありますのでご了承ください。)

その他、「ものづくり補助金」や「中小企業新事業進出促進補助金」、「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」、「中小企業成長加速化補助金」など幅広い補助金の申請支援についても下記「補助サポ」より受け付けています。

補助サポ
https://hojosapo.com/

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まとめ:未来への投資としての省人化

 製造業の皆様が直面する人手不足やコスト高といった課題は深刻ですが、省人化はこれらの課題を解決し、持続的な成長を実現するための強力な手段です。そして、「中小企業省力化投資補助金」のような公的支援制度は、その実現に向けた初期投資の負担を大きく軽減してくれます。
 「手続きが面倒」「自社だけでは不安」と感じられる方もいらっしゃるかと存じますが、私たち株式会社エフアンドエムは、これまでの豊富な経験と専門知識を活かし、貴社の省人化投資と補助金活用を全力でサポートいたします。
ぜひこの機会に、省人化による現場力強化と未来への投資をご検討ください。


執筆者情報
株式会社エフアンドエム
経営サポート事業本部
部長 坂口 貴洋 様

省人化・自動化