連載企画「お客様と共に」の第一弾をお届けします。この記事は、記事に登場する社員が次の記事で紹介する社員を選び、リレー形式で進行していきます。
記念すべき1回目の登場はインドを拠点に活躍する永瀬 達也さんです。
インド拠点は、インド北部デリー首都圏、南部チェンナイ、西部アーメダバードにオフィスを構えており、私は北部デリー首都圏のグルガオンに勤務しています。仕事内容は、主にインドにおける住友プラスチック射出成形機の拡販及びアフターサービス活動を行っています。インドは、経済成長が著しく投資が活発な市場ではありますが、ビジネスや生活の面でさまざまな困難も多く、日々試行錯誤しながら奮闘しています。
【気候】
インドは年中暑いというイメージを持たれている方が多いかと思いますが、北部デリー首都圏は、夏と冬に加え、束の間の春と秋があります。4-6月は夏で、最高気温50度近くまで上がる過酷な季節ですが、乾燥しているので日本の梅雨よりはある意味過ごしやすいかもしれません。7-9月は気温こそ30度台に落ち着きますが湿度が高く日本の夏に似ています。10月は束の間の秋で比較的過ごしやすい季節です。11-2月は冬で、朝晩は気温5度前後まで下がることもあります。また、この時季インド北部では、農家の方々が一斉に野焼きをする影響で深刻な大気汚染に見舞われます。マスクは必須、こどもたちは外で遊べなくなり、ひどい時は室内まで煙くなります。大気汚染の季節が終わると3月はまた束の間の春といった陽気で非常に過ごしやすいですが、じわじわと気温が上がってまた酷暑に突入します。
【食】
インドには日本人が約10,000人住んでおり、内約6,000人が北部生活している為、同エリアには10か所以上の日本食レストランがあります。年々店舗数も質も上がっており、価格はそれなりにかかりますが、外食には不自由ないレベルになりつつあります。
一方で、インドの食生活はヒンドゥー教の影響が強く、約7割がベジタリアンであることから、外資の外食チェーンが進出しにくい環境にあります。もちろん、ヒンドゥー教の神様である牛肉は、一部の州を除いて食べることができません。その分、日本に帰国した際、牛肉やお寿司を食べた時の感動はひとしおです。
インドは、経済成長に伴うQOLの向上が、様々な業種の需要を活性化・牽引しています。例えば自動車は、新車販売台数が毎年5-7%増加し、この数年でドイツ・日本を抜き、中国・アメリカに次ぐ世界第3位の市場規模になりました。マーケットリーダーであるマルチスズキは、今後数年間で現在の生産能力の約2倍に相当する400万台にまで能力を拡大することを発表しています。また、スマートフォンやパソコンといったIT業界も、各メーカーがインドへの生産移管を計画・実行しており、生産工場のインドシフトが今後加速することが予測されます。
こうした経済環境にあって、インドのプラスチック射出成形機市場も今後急速に拡大していくと考えています。まだまだ油圧式成形機が主流ですが、成長著しいインドにおいて、徐々に世界の工場、輸出拠点として生産移管が進むと、今後更に生産性・要求品質が高まることで、射出成形機の電動化シフトが進んでいくと捉えています。実際に、インドのお客様から多くのお引合を頂き、また直近の投資計画や工場拡張の話題が尽きません。インドにおいて、より多くのお客様に採用して頂き、住友機の価値を実感して貰えるよう、日々拡販に努めています。
週末は、お客様とゴルフして親睦を深めたり、テニス同好会に顔を出したり、家族でショッピングや愛犬の散歩をしたりして過ごしています。長期休みの際には、地の利を活かした海外旅行に行くことを意識しており、この2年間でオマーン、ウズベキスタン、モルディブ、エジプト等に行きました。日本からはなかなか足を伸ばしにくい国に行くことが、インド生活の楽しみのひとつになっています。
次回のライターは、メキシコの神永さんを指名します。彼とは中途同期入社で、海外赴任も同時期でした。何かと注目度の高いメキシコのビジネス・生活環境について、興味深い内容を紹介してくれると思います。