お知らせ

113番元素の発見に当社の加速器が使用されました

2016年02月12日

理化学研究所RIビームファクトリーで生成された113番元素が国際的に新元素として認定されました。この研究に、当社のRILACと呼ばれる重イオン線形加速器とガス充填型反跳分離器(GARIS)が使用されました。

研究で亜鉛の加速に使用されたのが、当社が1974年に受注させていただいたRILACと呼ばれる重イオン線形加速器です。新元素(Z=113)は亜鉛(Z=30)をビスマス(Z=83)に衝突、融合させて出来たとされています。亜鉛とビスマスが衝突後一体となる反応は大変難しく、反応が起こる条件を正しく予測設定し、最適に設計・製作された装置で長期間実験を続けることで、ようやくその稀な現象を観測することができました。

新元素の検出には、ガス充填型反跳分離器(GARIS)が使用されました。主要部は、目的の融合生成物だけを選択する磁気分析器で、双極電磁石とQ電磁石で構成されており、その大きな開口部は、経験のないチャレンジ課題でした。

当社は今後も、独自の加速器開発を通して、科学技術と社会の発展に貢献してまいります。

重イオン線形加速器(RILAC)(提供:理化学研究所)
ガス充填型反跳分離器(GARIS)(提供:理化学研究所)