トップメッセージ

株主・投資家の皆様には平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

住友重機械グループは、2014年5月に策定した「中期経営計画2016」において、2016年度までの3年間で目指すべき方向性と目標レベルを設定しました。3つの基本方針として、「着実な成長」「高収益への反転」「たゆみなき業務品質改善」を掲げ、設定した数値目標を達成すべく、グループ社員一丸となって事業活動を展開しています。

住友重機械グループの企業使命は、一流商品とサービスの提供を通して社会の発展に貢献することです。世界中のお客様の長期的信頼を得ることが、当社グループの持続的な発展と企業価値の向上につながり、株主・投資家の皆様をはじめ、従業員、地域社会などあらゆるステークホルダーの方々の期待に応えることになると考えます。総合機械メーカーとして、確かな技術に支えられた、より良い製品を市場に届けることが私たち住友重機械グループの使命であると考えています。

今後とも、より一層皆様のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長、CEO

別川 俊介

社長プレゼンテーション

一流の商品とサービスの提供を通して社会の発展に貢献します。

当社グループの企業使命は、顧客への一流の商品とサービスの提供を通して、社会の発展に貢献することです。世界中のお客様の長期的信頼を得ることが、当社グループの持続的な発展と企業価値の向上につながり、株主の皆様、従業員、そして地域社会など広く関係者の方々の期待に応えることになると考えます。

2014年度の業績

過去最高の受注と売上を達成

2014年度は、受注高7,408億円、売上高6,671億円と、ともに過去最高となりました。「中期経営計画2016」の1年目として、2014年度を「成長軌道に乗せる年」と位置付けていましたが、まずは順調なスタートを切ることができたと思っています。

受注において、前年度から大きく増加した事業セグメントは、精密機械、建設機械、船舶です。精密機械では、スマートフォン関連市況が好調に推移したことからプラスチック射出成形機の受注が増加、また半導体製造装置も需要が回復し好調でした。建設機械では国内と欧米向けで受注が堅調に推移し、船舶では、当社が特化している中型タンカーの市況回復や円安進行もあり、アフラマックスタンカー9隻を受注することができました。そのほか、減速機事業は国内市況好調が継続し、産業用クレーン事業においては国内造船所向けで複数の大型クレーンを受注しました。エネルギー関連では、国内外の需要は堅調に推移しており、当社の発電用蒸気タービンとボイラの受注が伸びました。

売上と営業利益では、受注増加により精密機械、建設機械など量産機械系を中心に堅調に推移したことから、当初設定した数値目標を上回る結果となりました。しかしながら、いくつかの事業、機種、商品で品質問題により採算が悪化し、また海外拠点では収益性が低いところが多くあることから、利益面ではまだ改善すべき課題が残っています。

2015年度は、これらの課題も含めて、「中期経営計画2016」の2年目として、目標達成に向けた施策の実行を加速していきます。

中期経営計画2016」の進捗

「中期経営計画2016」の進捗

数値目標を1年前倒しで達成目指す

「中期経営計画2016」で掲げた数値目標「2016年度の売上高7,000億円、営業利益525億円」は、2014年度の受注好調もあり、1年前倒しで達成すべく2015年度の数値目標としています。設備投資の面では、投資金額を3年間で当初500億円としていましたが、これは630億円に増やします。主に国内の老朽化設備の更新や新規設備の導入など、生産性改善や省エネルギー化の視点で投資計画に変更を加え、設備投資金額を上積みしました。また、成長事業と位置付けている、医療関連、エネルギー関連をはじめ、変減速機、プラスチック射出成形機などへ積極的に投資を実施していく計画です。

「中期経営計画2016」着実な成長に向けて

キーワード 課題
グローバル化(拡がる)
  • 変減速機事業(海外)、プラスチック射出成形機事業の競争力強化
  • エリアマーケティングの強化(変減速機事業、プラスチック射出成形機事業、建設機械事業)
  • グローバル人材の育成
イノベーション(変わる)
  • 一流商品の創出
  • プロジェクト遂行能力の強化
  • アフターマーケットへの注力
  • 営業プロセスの変革
グループ内の連携、シナジー
(つながる)
  • グループ内価値連鎖の推進
  • システム制御技術による差別化
  • 事業グループ内の連携強化(変減速機事業、プラスチック射出成形機事業、建設機械事業)
新成長分野への注力
  • エネルギーにおけるニッチトップおよび周辺分野での成長
  • 医療分野の長期的成長

3つの基本方針、「着実な成長」「高収益への反転」「たゆみなき業務品質改善」に継続して取り組む

「着実な成長」
「着実な成長」におけるキーワードは「グローバル化(拡がる)」「イノベーション(変わる)」「グループ内の連携、シナジー(つながる)」です。牽引する主な事業は、量産機械系事業の主力事業である変減速機事業とプラスチック射出成形機事業などです。これらの事業では、世界で通用する競争力のある商品開発とともに、世界各地の市場特性を把握した上で販売を進めるエリアマーケティングが鍵となります。変減速機事業では、ベルギーのハンセン社との間で製品プラットフォームの統一を進めており、また、プラスチック射出成形機事業ではドイツのデマーグ社と欧州での販売、製品開発の連携をさらに強化していきます。
「高収益への反転」
2016年度の営業利益率の目標を7.5%としていましたが、これは1年前倒しして、2015年度に達成する目標としています。当社グループのそれぞれの事業では、利益を生み出す力に違いがあり、その目標値にも差を持たせています。変減速機、プラスチック射出成形機、蒸気タービン、極低温冷凍機などは、高収益事業群として利益率10%程度を目標としています。また、エネルギー分野で今後成長が見込まれている発電用ボイラ事業に対しても、売上と利益の伸長が期待されています。一方、当社グループ内の全事業に対しては、営業利益率5%を最低限達成すべき水準として設定しており、ボトムアップを図っています。
「たゆみなき業務品質改善」
「製品品質」「安全」「コンプライアンス」の3つの視点で、たゆみなき業務品質改善を進め、強固な経営基盤の確立を目指します。各事業部門において、これら業務品質の改善活動に取り組むとともに、グループ本社部門では、事業部門への支援とチェック機能を担う部門の役割を強化していきます。
「中期経営計画2016」における成長ドライバー
変減速機事業、プラスチック射出成形機事業以外では、極低温冷凍機、医療関連装置およびエネルギー関連事業を成長ドライバーと位置付けて、今後の成長と高収益を支える事業群として注力・強化していきます。極低温冷凍機は、MRI(磁気共鳴画像装置)に使用されるキーコンポーネントとして、今後も安定的な需要が見込まれます。また、陽子線がん治療装置は、最先端技術を結集した医療機器として今後も技術の蓄積を図り、さらに加速器技術を基盤として「BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)」による新市場の開拓を進めていきます。エネルギー関連では、発電用のボイラ、蒸気タービンで、国内および海外の市場へ拡販を進めていきます。また、産業用クレーン事業では、事業統合により今後の成長を目指します。

「中期経営計画2016」における成長ドライバー

変減速機
北米・東南アジアの営業力強化、欧州テコ入れ
ロボット、工作機械など成長セグメントへ注力
新商品の投入、制御系とのシナジー実現
プラスチック射出成形機
欧州の電動化推進によりグローバルシェア拡大
IT関連に加え、自動車関連分野へ注力
新商品の投入
医療関連装置
陽子線がん治療装置の技術の蓄積を図る
加速器技術を基盤とした新市場の開拓(BNCT)
CFBボイラ・タービン
(CFBボイラ)国内はFIT案件、海外はアセアン市場へ注力
(タービン)海外自家発電市場へ注力
再熱中型タービンの開発・投入
産業用クレーン
三菱重工マシナリーテクノロジー/クレーン事業との統合によるリソース充実
(人材、技術、顧客アセット等)
統合効果の早期実現

産業用クレーン事業の強化

ゴライアスクレーン

当社グループの住友重機械搬送システム(株)は、三菱重工マシナリーテクノロジー(株)より産業用クレーン事業を吸収分割により統合する契約を締結し、2015年5月8日に公表しました。統合は2015年10月1日を予定しています。

産業用クレーンの国内市場では、長期的には港湾、造船、鉄鋼、電力といった国内産業の収縮に伴い、成熟市場としてサービスを中心とした対応が求められます。一方、海外では、アジアを中心に今後も需要が伸びる傾向にあるものの、海外企業との競争激化が進み、市場選択と最適製品の投入が一層重要になってきます。今回の統合により、機種およびサービスのラインアップを拡充するとともに、両社が持つ人材・技術力・ノウハウ・顧客基盤を融合し、顧客価値提供力をさらに強化して国内トップの産業用クレーンメーカーを目指します。さらに、将来的には成長原資を海外や新製品・事業に投入することで、持続的競争力を有するクレーン事業を目指していきます。

産業用クレーン事業の統合

エネルギー事業に関連する「ONE-SHI」の取り組み

蒸気タービン

国内では、山林の未利用間伐材など木質バイオマスを燃料とする中小型発電設備の事業計画が活発です。また、海外でもバイオマス発電とともに、新興国など発電需要が活発な地域では自家発電設備の需要が増加しています。当社グループのボイラとタービンは、これらの発電設備用途として国内外で需要が伸びており、両事業間で市場動向および事業戦略の共有など、シナジーを追求しています。さらに発電設備には、周辺設備として燃料・燃焼物の搬送機器、減速機、集塵機、水処理設備などがあり、これらの製品も当社グループから供給することができます。今後も国内外においてエネルギー需要は増加基調で推移すると見られており、当社グループ内では、ボイラ、タービン事業が中心となり、関連する事業・機種間で情報共有とコラボレーションを一体となって推進する「ONE-SHI」の体制で取り組みます。

エネルギー事業に関連する「ONE-SHI」の取り組み