お知らせ 2001年度
お知らせ
PET検査用放射性医薬品合成装置「FDG MicroLab」を発売

2001年12月26日

住友重機械工業株式会社
GE横河メディカルシステム株式会社


 住友重機械工業株式会社(本社:東京都品川区、社長:日納義郎)とGE横河メディカルシステム株式会社(略称:GEYMS、本社:東京都日野市、社長:伊藤伸彦)はこのほど、PET(Positron Emission Tomography、陽電子放射断層撮影法)検査に使用される放射性薬剤であるFDGを自動合成する装置「FDG MicroLab(エフディージー・マイクロラボ)」を、大学病院や検診センター、先端の研究機関などを主対象に発売しました。FDG MicroLabは、平成13年12月厚生労働省より医療用具として日本で初めて認可を受けたFDG合成装置です。
  FDG MicroLabの開発ならびに製造は米ゼネラル・エレクトリック(GE)の医療機器部門であるGEメディカルシステム(GEMS)、輸入業務はGEYMS、国内の販売およびサービスは住友重機械が担当します。

 PET装置は、超短半減期の放射性同位元素(RI)を用いた薬剤を患者の体内に静脈注射や吸入により投与し、薬剤が体内を移動して心臓、脳などの臓器やがんに集まる様子を画像化する装置です。X線CTやMRIなどが生体の形態を画像化するのに対し、PETは代謝や血流など生体内の生理学的・生化学的な機能を捉えて画像化します。現在、心臓医学や腫瘍医学、神経医学などの分野において研究および臨床に使用されていますが、活発に活動するがん組織を明瞭に画像化できるため、特にがんの早期発見にその効果を発揮します。
  PET検査には、放射性同位元素を容易に製造する加速器と、この放射性同位元素を人体に投与可能な薬剤に合成する装置(標識化合物合成装置)および体内に投与された放射性薬剤が集積する様子を画像処理するPET装置が必要です。今回発売するFDG MicroLabは主に、がん診断の際に使用されるFDG(フルオロ デオキシ グルコース:糖の一種であるグルコースの化学構造にフッ素同位体を組み込んだ物質)という放射性薬剤を自動合成する装置です。

  FDG MicroLabは、合成容器を含む部品を一回ごとに取り替えるディスポーザブルカセット方式を採用することによって、合成のための準備時間を従来の装置の最大3分の1に短縮しました。またカセットを取り替えることにより合成直後の繰り返し合成が可能になりました。高品質のFDGを安定的に製造できますので、FDG-PETの臨床用として最適な合成システムです。

  GEYMSは、PETカメラ装置の国内販売を手掛けていますが、放射性薬剤の製造装置の販売は行っていませんでした。そのため、PET用加速器および標識化合物合成装置の製造・販売で日本最多の実績を有する住友重機械がFDG MicroLabの販売並びに保守サービスを行ないます。GEYMSは今回、日本で初めて販売が承認されたFDG合成装置を発売することで、PET市場の拡大とともに、既に販売しているPETカメラ装置の拡販を狙います。

  住友重機械は、従来臨床・研究用としてCYPRIS(サイプリス)シリーズ(HM-18およびHM-12)を製造・販売しており、それに加えて1998年12月からGEとの提携により超小型加速器CYPRIS-MINItrace(サイプリス-ミニトレース)を販売しています。今後需要拡大が見込まれる臨床用PETに最適なシステムとしてMINItrace(ミニトレース)とFDG MicroLabを積極的に販売します。

  国内のPET装置の市場規模は年間約65億円、近年臨床使用の増加により急激に伸びています。GEはPET装置でシェアを着実に拡大、現在国内で60%とトップのシェア誇っています。FDG合成装置が日本で初めて販売許可が下りたことで、今後もPET装置の市場は加速度的に成長することが見込まれています。
 米国では既にがん診断にPETの保険適用が行われており、現在約600台のPET装置が稼動しています。日本国内では、約60台のPET装置が納入されており、今後日本でも同様の動きが期待されています。


製品名: FDG MicroLab(エフディージー・マイクロラボ)
販売価格: オープン価格
初年度国内販売目標台数: 20台

 GE横河メディカルシステム株式会社(GEYMS)は、CT(全身用コンピュータ断層撮影装置)、MR(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置(US)、骨密度測定装置、X線撮影診断装置(X-ray)、核医学診断装置(NM)、PET(Positron Emission Tomography)および医療用画像ネットワーク(IIS-Integrated Imaging Solutions)を提供する医療用画像診断装置の主力メーカーです。米ゼネラル・エレクトリック(GE)の医療機器事業部門であるGEメディカルシステム(GEMS)のアジア部門、GEメディカルシステム—アジア(GEMS-A)の中核を担う同社は、1982年の設立以来、高品質の画像診断テクノロジー、顧客満足度の高いサービス、シックスシグマの品質改善運動により顧客である医療機関にビジネスソリューションを提供してきています。現在、同社では日本国内に事業所を53ヶ所展開。2001年7月1日現在の社員数は1,505名、2000会計年度(2000年4月~2001年3月)の総売上は約1,249億円。同社のホームページアドレスはwww.gemedical.co.jp。

  住友重機械では量子先端機器事業センターが医療関連機器を取り扱っています。PET用加速器の超小型サイクロトロンおよび標識化合物合成装置はじめ、医療用具として日本初のがん治療用陽子線治療システムなどを手掛けています。PET用超小型サイクロトロンの市場では据付中の施設も含め28台の実績があり、約60%のシェアを有する国内トップメーカーです。

* 「CYPRIS」は住友重機械の登録商標です。

住友重機械工業株式会社とGE横河メディカルシステム株式会社