お知らせ 2000年度
お知らせ
YGAレーザ用溶接モニタリングシステムを開発

2000年11月13日

住友重機械工業株式会社(社長 日納義郎)はYAGレーザ溶接用の製品検査用システムを開発し、本年11月より本格的に市場投入を開始しました。

近年、レーザによる加工技術の進歩により、量産ラインの溶接加工用にYAGレーザが使われることが一般的になっています。これらの量産ラインでは溶接加工の全品検査が必要とされる場合が多く、検査に人手と手間がかかっています。また、溶接の欠陥が後工程で確認されるため、無駄なコストが発生し、さらには、溶接不具合の原因追究のために、レーザ加工のパラメータと不具合製品を一致させる作業に多大な時間と労力を要することが問題となっています。
住友重機械では、この問題を解消する「レーザ溶接インプロセスモニタリングシステムWYP-201」を開発しました。このシステムはレーザ溶接により発生する光をモニタすることで、リアルタイムに加工状態をチェックすることができます。加工現象そのものを機械の目で監視するため、従来の目視による検査工程にくらべて大幅に信頼性が高まります。また、溶接検査の省力化および工程数の削減により、検査にかかる費用も低減が期待できます。万一、欠陥が後工程で発見された場合でも、高速センサー信号処理機能により、きめ細かな溶接の加工データと溶接時の操作や加工ロットの履歴を同時に取得しているので、後追いで原因究明が容易です。溶接部位により加工条件が異なる場合でも判定基準を10種まで自動で切り換えることができます。さらにオフライン操作では、独自の解析機能を備えておりトレンド波形、溶接毎特徴量散布図などを含め、各種統計処理を可能とし、判定基準を自動的に採取・処理する機能を有しております。これらは作業効率の改善に大きな力を発揮します。
なお、この「溶接インプロセスモニタリングシステムWYP-201」は住友重機械・GSI-Lumonics製YAGレーザに限らず、当社製以外のYAGレーザ発振機にも搭載が可能です。住友重機械では量産ラインの検査システムとして広く販売をしていきます。

1.システムの特徴
(1)ラインでの溶接工程における加工プロセスの監視
-- 溶接時に発生するYAG反射光とプラズマをリアルタイムに監視し、その変化に注目することで、溶接品質をチェックします。

(2)同軸モニタ
-- オフセット監視と比較し、ジグ等の制約を受けず、セッティングも非常に容易です。
従来のCCDカメラを設置していた部分にそのまま取り付けができます。また、モニタ部を光軸と同軸に配置することにより、モニタリングの精度を大幅に向上させました。

(3)高速多チャンネルでのデータ収集
--  一般的な溶接用YAGレーザにおいて通常用いられる最高周波数500Hzに対し、本モニタではデータ収集を20kHz(サンプリング周波数)まで対応可能としました。

(4)オフライン解析ソフト
-- センサー信号を溶接毎の時系列波形として表示したり、トレンド波形、溶接毎特徴量散布図などを含む統計処理が可能です。溶接プロセスの解析、溶接欠陥判定パラメータの調整などがおこなえます。

(5)(オプション)
-- より加工点に近い場所でのエネルギー計測は、パワーモニタ、パワープローブを用いたオフラインでの計測となっていましたが、オプションの出力透過光モニタを採用することよりファイバ出射後のより加工点に近い位置で連続的なモニタリングを実現しました。


2.主要仕様
(1)監視可能レーザ発振波形 パルス波、連続波
(2)入力チャンネル数 最大8ch
(3)サンプリング周波数 0.5kHz~20kHz
(4)最小溶接間隔時間 0.5sec
(5)対象発振器最大平均出力 1kW
(6)サイズ:95mmD × 52mW × 150mm重さ0.9kg

3.販売価格    5,000千円(本体・基本ユニット)

4.販売目標    2001年3月までに50台

YGAレーザ用溶接モニタリングシステム