お知らせ

ラインシステム用多軸制御ドライバ「System MX」発売

2000年10月12日

住重制御システム株式会社(住友重機械100%子会社、本社:千葉県千葉市、社長:児新栄太郎)は、多軸制御用ドライバの販売を開始しましたのでお知らせします。

 ライン制御システムは、複数台のロールに接続されたモータの相互のトルク、速度の協調制御を行い、ライン上の基材の張力、速度を繰り出しから巻き取りまで一括して制御しています。
 近年ラインシステム市場では、制御仕様はより高性能、高機能なものに進化するとともに、複数台のドライバを如何にコンパクトに収納するかという省スペース性、ユーザーのもつ制御機器と如何につなげるかという通信接続の容易性、更にはリモートメンテナンス機能によるシステム稼働率の向上が求められています。
 住重制御システムではこれまで、ライン制御用のベクトルインバータ「AF1800αシリーズ」及びシステムコントローラ「AP5000シリーズ」を発売しておりますが、このたび、これらの市場ニーズにこたえ、インバータとコントローラの演算制御部分(CPU)を統合化した新発想の多軸制御ドライバ「System MX」シリーズを発売いたします。

1. 特長
(1) 高性能
「System MX」では従来のシステムコントローラとベクトルインバータの速度・電流部を1つのメインコントローラユニットに統合しています。このユニットには最大9個の高速RISC型CPUを搭載し、各軸のベクトル演算やライン全体の協調制御を集中処理(完全同期マルチプロセッシング)し、これまでにないハイパフォーマンスを発揮します。
 またこの構成ではマルチプロセッシングで不可欠な各軸間の制御データ通信はすべて高速なメモリ間通信で実現することが可能であり、従来問題であったネットワーク通信等の通信無駄時間を完全に排除する事に成功。これにより通常のライン制御アプリケーションはもちろん、高速高精度な同期制御アプリケーションにも最適なシステムとなっています。

(2) コンパクト
ブックシェルフ構造による高密度実装を採用し、従来無駄になっていた制御盤奥行き方向を有効利用。制御盤実装面積を最大1/2に削減します(当社比)。

(3) オープンネットワーク対応
・CC-Link*1対応
 国内のFAフィールドで広く用いられているオープンネットワークであるCC-Linkにダイレクトに接続可能です。しかもプロトコールは三菱PLCと直接メッセージ通信も可能なインテリジェント局仕様をフルサポートしています。

2. 機種構成
(1) マスタコントロールユニット
1台で最大8軸まで制御可能。
8軸を越える毎に本ユニットを1台追加増設し、さらに8軸の制御が可能。

(2) パワーアンプユニット
200V/0.4 kw~2.2 kw 2000年12月1日 発売開始。
400V/0.75kw~2.2 kw 2000年12月1日 発売開始。
200V/3.7 kw~22 kw 順次発売予定。
400V/3.7 kw~22 kw 順次発売予定。

(3) その他
・ オペレーションユニット
・ CC-Linkインターフェースカード

3. 用途
各種ライン制御システム (グラビア印刷機、コータマシン、ラミネータ等)
多軸サーボ制御システム (ステージ、ロボット、NCサーボ、搬送等)
その他一般産業機械用制御システム

4. 販売目標
300軸/月(50セット/月)
*1:CC-Linkは三菱電機(株)の登録商標です。

【ご参考】
住重制御システム式会社について
 所在地: 本社:千葉市稲毛区長沼原町826番地(住友重機械千葉製造所内)
      朋立事業センター:平塚市久領堤1-15 
 社長: 児玉 栄太郎
 設立年月日: 1999年12月1日
 資本金: 2億円  (住友重機械 100%出資)
 事業内容: 各種産業用制御システムの設計、製造及び販売
      電気、電子機器及びその応用システム設計、製造及び販売
 事業規模: 従業員  約100名
 売上高: 50億円

System MX